腰が重い、腰がだるい、背中も痛い・・・治らない腰痛に隠れた命に関わる病気
腰痛は腰の検査をしても原因が分からない事が多く、全体の85%近くはCTやMRIを撮っても何も映らない原因不明の腰痛。長引く腰痛が実は命に関わる病気を引き起こしている場合も。長引く治らない謎の腰痛に隠れた命に関わる病気とは。
腰痛の種類
腰痛には骨や骨の周りの神経が圧迫される事で、身体を動かした時に痛みを感じる運動時痛と、椎間板などに細菌が感染したり腫瘍ができ、安静にしていても痛みを感じる安静時痛の二つがある。
運動時痛
- 椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症など
安静時痛
- 細菌感染
- 腫瘍など
長引く原因不明の腰痛が化膿性脊椎炎と腹部大動脈瘤と判明した人の症状
- 腰に重く鈍い痛み
- 腰から背中にまで痛みが広がっていった
- 背中に岩が乗っているような重い痛み
- 時間が経つにつれ、重だるい痛みが増加
- 物を運ぶ時も安静にしている時も痛い
- 就寝中に腰痛で目が覚める事があった
実際に腰の重だるい痛みがあり、痛みが背中にまで広がっていくなど、このような腰痛に半年以上悩まされ、腰の検査をしても原因がわからなかった人が、化膿性脊椎炎と腹部大動脈瘤だった例がある。
この方の長引く治らない腰痛の原因は細菌の感染によって起こる化膿性脊椎炎によるものだった。さらに化膿性脊椎炎を起こしていた細菌が腰椎の外へ広がっていき、腹部の大動脈の壁で増殖。破裂した場合9割が助からない腹部大動脈瘤ができていた。
化膿性脊椎炎
化膿性脊椎炎とは、何らかのきっかけで生じた免疫力の低下によって、体内に侵入した細菌が脊椎の中で増殖し、化膿して骨を溶かされ激しい痛みが生じる病気。腰の痛みが背中にまで広がっていくのは、脊椎の炎症が激しくなっていく事が原因。
腰痛の原因が化膿性脊椎炎だったとしても、初期の段階では病巣が小さくレントゲンに映らないため発見されづらい。
腹部大動脈瘤
腹部大動脈瘤とは、腹部の大動脈が高血圧などによってコブのように膨らんでしまう病気。コブが破裂して体内で大出血が起きた場合、1割しか助からない。
高血圧などが原因の場合が多い腹部大動脈瘤だが、化膿性脊椎炎を起こしていた細菌が腰椎の外へ広がり、腹部の大動脈の壁で増殖しコブができる場合がある。
この症例の方の原因を特定した名医
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福島県立医科大学付属病院・大谷晃司教授・・・腰痛治療のスペシャリスト、原因不明の腰痛を数多く改善してきた
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2016年1月24日 | カテゴリー:健康