「浴室熱中症」など冬の熱中症に要注意
お風呂での突然死の原因として、部屋の中と脱衣所や浴室の温度差によって血圧が急激に上がったり下がったりする事でショック症状が出るヒートショックが知られていますが、浴室死の原因の半数は浴室熱中症という症状の疑いがあるといいます。
浴室熱中症になると失神して最終的には溺死してしまいます。浴室での溺死者数は年間4800人程度いるといわれているため浴室死の原因の多くは浴室熱中症なのではないかと考えられています。浴室での溺死者の9割が65歳以上なので特に高齢者は要注意です。
浴室熱中症とは
浴室熱中症はお風呂場で起きる熱中症のような症状をいいます。
湯船につかると体温がお湯の温度まで上昇するため発汗により体温を下げようとします。しかしお湯の中に入っていると汗をかいても体温を下げる効果があまり無いため血管を広げて体温を下げようとします。
その結果、末梢血管にまで血液が行き渡りすぎ、脳へ行く血流が減少するため頭がボーっとしてしまう熱中症のような状態に。湯船につかって眠くなるのは浴室熱中症の前兆で危険な状態です。これがあまり酷くなると失神してしまい溺れてしまうというわけです。
温度を感じるセンサーが鈍くなる高齢者は特に注意が必要です。
浴室熱中症になる恐れがあるお風呂の入り方
- 42℃以上のお湯につかる
- 湯船に10分以上つかる
- 肩までお湯につかる
- たっぷり汗をかくまでつかる
- 入浴中うとうとしたことがある
- 入浴前に何も飲まない
3つ以上当てはまると浴室熱中症になる危険性があります。特に要注意なのは42℃以上の熱いお湯に入る事。42℃以上の熱いお湯に入浴すると、血を止めたり出血を防ぐ役割をする血小板が変形して繋がりやすくなるため血栓ができやすくなってしまいます。
浴室死を防ぐ入浴法
- 入浴前に水分補給
- 「あ~」と声を出しながらお湯につかる
- 低い温度でも温かく感じられる炭酸入浴剤を使う
- つかる時間は汗がにじむまでにする
- ふたを半分閉めて湯船につかり溺れるのを防ぐ
→血圧の上昇を抑えられる
こたつなどが原因で冬でも熱中症に
冬の熱中症の原因はこたつなどでうっかり寝てしまう事で起きる隠れ脱水。コタツの中の温度は低くても40℃以上あり、長時間入ることによって体温も一緒に上がってしまって汗をかき脱水症状が起きる恐れが。実際にこたつのなかでうたた寝して体の水分が奪われてしまい病院に救急車で運ばれる人がいるそうです。
ぼーっとする、節々が痛くなる、やけに喉が渇くなどの症状があったら要注意。冬の熱中症を防ぐためには、こたつに入る時にみかんや飲み物を側に置いて水分補給を心がける事が大切です。
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2016年10月25日 | カテゴリー:健康