腸内細菌が原因でなる事がある肝臓の病気「肝膿瘍」時々熱っぽくて寒気がする、だるさや低血圧などの症状
肝膿瘍(かんのうよう)とは肝臓に侵入した細菌や寄生虫と白血球が戦って、それらの死骸が膿の塊(膿瘍)となって肝臓に溜まる病気です。肝臓に膿が溜まる事で発熱・悪寒・だるさなど風邪によく似た症状をきたし低血圧や意識障害が表れます。
細菌は肌の傷口や食べ物、歯茎からの出血があるとそこから血液に入る事がありますが、腸内に大腸がんやポリープができているとそこから腸内細菌が侵入し膿瘍ができる場合があります。
早期の大腸がんによる肝膿瘍だった人の実際の症例
- 診察を受けるまでの3~4日間、だるさや熱が38℃以上あり、悪寒や震えもあった
- 数ヶ月前からだるさや、時々熱っぽくて寒気がすることがあったが風邪薬や解熱剤で治まっていた
実際に肝膿瘍だった人の腸に初期の大腸がんやポリープが見つかったケースがあります。
本来は腸の中にいるはずの菌、大腸菌やクレブシエラという腸内細菌が腸の出血した箇所から血液の中に入って増殖。様々な場所で炎症を引き起こし膿瘍を作ることがあります。
大腸がんやポリープができている場所は出血しやすいため、そこから腸内細菌が侵入して全身にまわってしまうというわけです。
クレブシエラが血液中にまわっていた場合、抗生物質で菌を殺す治療をします。
肝臓に膿瘍を作るその他の原因
○寄生虫
犬やキツネの糞に含まれるエキノコックスの幼虫や水草などにいる肝てつという虫が、傷口や食べ物を通して体内に侵入すると、肝臓に住み付いて成長し膿瘍を作ることが知られています。
○細菌
黄色ブドウ球菌や結核菌などの細菌が膿瘍を作ることがあります。
他にも歯茎からの出血や抜歯で口の中の細菌が血液に入り肝臓に運ばれると膿瘍ができることがあります。細菌が心臓で増殖すると発熱・息切れ・呼吸困難といった心不全のような症状が見られる感染性心内膜炎を引き起こす場合も。
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2016年9月30日 | カテゴリー:健康